いぬいとみこ記念文庫
いぬいとみこ記念文庫

柳井市ゆかりの児童文学者いぬいとみこ(本名・乾冨子)の記念文庫は、平成8年3月、いぬいとみこ文庫発起人会(堀江晋代表)より「いぬいとみこ」の本50冊と岩波世界児童文学集全30冊の合計80冊の寄贈をうけ柳井図書館に開設された文庫です。

 いぬいさんは、大正13年3月、東京生まれ。日本女子大学を中退し、京都平安女学院大学保育科に転学。京都の保育園に勤務していましたが、父親が富士紡・柳井化学工業株式会社の工場長に赴任したため、来柳。昭和19年から22年までの3年間柳井に居住し、柳井高等女学校併設の戦時保育所「ほまれ保育園」の保母になりました。  

作品「光の消えた日」には、昭和20年8月14日の光海軍工廠の空襲で多くの尊い命が失われた事件を書いています。

処女作で、小中学校の教科書にも登場した「川とノリオ」は、柳井川や宝来橋などが描かれています。代表作は、「北極のムーシカ・ミーシカ」で、国際アンデルセン賞佳作賞を受賞しています。